menu

鍼灸治療・訪問治療・交通事故(滋賀県野洲・守山)

ストレッチ(基礎知識編2)

公開日:2022年05月07日 タグ:,

 

こんにちは!

 

 

野洲行畑鍼灸整骨院の山外です(n*´ω`*n)

 

 

前回の続きいきますよ!

 

今回はちょっと長いですがお付き合いください!

 

 

「膠原線維の物理的特性として~」と前述したのを覚えていますか?

 

 

筋は粘弾性をもつ生体組織であり、

粘弾性組織の特徴である

「クリープ現象」・「応力緩和」・「ヒステリシス」

これらの特性により

関節周囲の軟部組織が伸張され関節可動域が拡大します。

 

もう少し掘り下げます。

 

 

クリープ現象(creep)

物体に一定の外力を加えると、時間経過とともに

物体が徐々に変形する現象。

 

ストレッチに関連していえば、

筋を一定の力で伸張した場合、伸張力に見合う長さまで伸びた後も

徐々に一定限界まで伸びていく現象がみられます。

 

 

応力緩和(stress relaxation)

物体に外力を加えて変形させ、その変形を一定維持するのに

必要な力が時間とともに減少していく現象。

 

ストレッチに関連していえば、

筋を一定の長さまで伸張し、その長さを維持しようとするとき

一定の長さを維持するために必要な力が徐々に減少していく現象がみられます。

 

 

ヒステリシス(hysteresis)

物体に外力を加えて変形させた後、外力を除くと物体は元の形態へ戻ろうとするが、

外力をある程度以上の時間にわたって加え続けた場合は外力を除去しても

完全に元の形態に復元しない現象。

現在の状態が直前の状態に依存していることから履歴現象と呼ばれます。

 

ストレッチに関連していえば、

ある程度以上の時間をかけて筋を伸張した場合、

完全に元の長さに戻らず、筋長が延長します。

先述のクリープ現象や応力緩和の結果として生じる現象です。

 

 

 

上記のような生体組織の粘弾性を理解したうえで種々の実験が行われました。

その結果、静的ストレッチ(スタティックストレッチ)の

効果的な伸張時間は15~20秒とされています。

 

静的ストレッチに関しては後程解説します!

 

 

 

続きまして

 

ストレッチをした時の神経系の反応をまとめます!

 

神経系は詳細に説明すると専門用語だらけになってしまうので

サラッと表面だけまとめていきます。

 

より深く、詳細に知りたい!という方は

神経生理学関係の書籍やサイトを参考にしてくださいな。

 

では、いきます!

 

筋収縮は神経系の働きによって調整されています。

ストレッチの際の最大の抵抗は腱や膜組織によると前述しましたが、

筋収縮を最小限にすることによって、

効率よく結合組織に伸張力を作用させることができ、

必要最小限の力でストレッチを行うことができます。

 

以下、神経系の反応を組み合わせることによって、

筋をよりリラックスした状態でストレッチを行うことができます。

 

 

1.筋紡錘と腱紡錘(ゴルジ腱器官)

筋紡錘は筋の長さを

腱紡錘は張力をモニタリングしています。

 

筋を素早く伸張すると筋紡錘の興奮が亢進するが、

ゆっくりと伸張した場合はあまり興奮しません。

また、筋紡錘の興奮は同名筋対し促通的に作用しますが、

拮抗筋に対しては抑制的に作用します。

一方、腱紡錘の興奮は同名筋に対して抑制的に作用しますが、

拮抗筋に対しては促通的に作用します。

 

2.自己抑制

・Ⅰb抑制

腱紡錘は筋の収縮や伸張に伴う張力の増加によって興奮し、

同名筋の活動を抑制します。

これによってストレッチ時の抵抗を現象させることができます。

 

・Renshaw抑制(反回抑制)

強い筋収縮後には筋活動が抑制され、この現象を利用して

ストレッチ時の抵抗を減少させることができます。

 

3.拮抗抑制(相反抑制)

筋紡錘の興奮により、主動筋の活動は拮抗筋の活動を抑制します。

なので、ストレッチを行いたい筋(対象筋)の拮抗筋を収縮されることにより、

対象筋の筋活動を抑制することができます。

 

 

かなり長くなってしまいましたが、

基礎知識編終了です!

 

 

やり方だけを知っていても

何故そのやり方なのか知っていないと

効率が悪くなってしまいます。

 

難しい内容でしたが

是非知っておいてほしいと思い今回まとめさせていただきました。

 

 

次回はストレッチの分類についてです!

 

 

更新をお待ちください(^_-)-☆